小児科に通う患者は、15歳以下の少年少女が対象です。内科や外科など、特定の病気に関して専門的に対応する他の診療科とは異なり、子どもがかかるほぼ全ての病気を診察することが大きな特徴といえます。風邪や捻挫といった日常的な疾患から、アレルギー、精神疾患まで、専門的な疾患に対する医療スキルが要求されます。また、子どもたちとスキンシップを図ることや、子どもが引き起こすトラブルに対処できる心構えも要求されます。
小児医療については、他の診察科とは異なる医療スキルが要求されます。成長速度が異なる子どもの場合、病気によって成長速度に影響が出るケースがあります。そうした状況に遭遇した場合、さまざまな病気の知識を現場を通して身につける対応能力が求められます。
さらに、治療に使われる医療器具のサイズが小さいことも特徴です。注射をするにも専用の針が必要になるなど、特別な医療処置技術が要求されるため、自然と医療処置に関するスキルを向上させることが可能です。
小児医療では、受診する子どもや、入院している子どもへの対処能力も求められます。親と離れて1人で生活しているため、しばしば泣き出してしまうといった行動を起こすこともあるのです。こうした子どもへの心のケアをする心構えも、医療従事者には要求されます。同時に、点滴の管を外すといったトラブルも小児治療では日常的に発生するため、そうした場面での対処能力も求められるでしょう。